今回は〈SVO+ to不定詞〉についてお伝えします。
まずは不定詞について確認しておきましょう。
不定詞〈to + 動詞の原形〉とは:
「~詞」と呼ばれますが、単語の意味や役割によって分けられる10の品詞には含まれません。
動詞の働き方の一つで、文中で名詞、形容詞、副詞の役割をします。
このように品詞が一つに定まらないことから、不定詞と名付けられたともいわれています。
ここ大事!
不定詞は動詞の機能や性質も持っているため、次のような場合もあります。
1.目的語や補語、修飾語を後に続ける
2.文中の主語や目的語とは別に、不定詞の意味上の主語や目的語がある
3.進行形、受動態、完了形の形がある
今回は〈SVO+ to 不定詞〉についてお伝えします。
〈SVO+ to不定詞〉:
1.
O が不定詞の*意味上の主語になり、「Oが~するのを…する」という意味で使われます。
*意味上の主語とは:
不定詞は動詞の性質を持っているため、その動作や状態の主語にあたる人やものがあります。
それらを、文の主語 ( S ) と区別して、意味上の主語と呼びます。
2.
「~しないように」という否定の意味を表す際は、to の前に not を置きます。
1. I would like you to go there with her.
私はあなたに彼女と一緒にそこに行っていただきたいです。
・would like (~したい) の主語は I
・to go there with her ( 彼女と一緒にそこに行く) の意味上の主語は you
不定詞の名詞的用法との比較
1'. I would like to go there with her.
私は彼女と一緒にそこに行きたいです。
(私は彼女と一緒にそこに行くことが欲しいです)
・would like (~したい) の主語は I
・to go there with her ( 彼女と一緒にそこに行く) の意味上の主語も I
2. This enabled us to communicate easily.
これのおかげで私たちは容易にコミュニケーションができました。
(これは私たちに容易にコミュニケーションするのを可能にさせました。)
・enable ( 可能にする ) の主語は this
・to communicate easily ( 容易にコミュニケーションする) の意味上の主語は us
3. He told me not to go there alone.
彼は私に一人でそこに行かないように言いました。
*not は go を否定
・told (言った) の主語は he
・not to go there alone ( 一人でそこに行かない) の意味上の主語は me
比較
3'. He did not tell me to go there alone.
彼は私に一人でそこに行くようにとは言いませんでした。
*not は tell を否定
did not tell (言わなかった) のは he
to go there alone (一人でそこに行く) の意味上の主語は me
4. No one can get her to come to the party.
誰も彼女をパーティーに来させることは出来ません。
・get (~させる) の主語は no one
・to come to the party (パーティーに来る) の意味上の主語は her
5. She advised me to read this book.
彼女は私にこの本を読むように勧めました。
・advised (勧めた) の主語は she
・to read this book ( この本を読む) の意味上の主語は me
次の動詞もこの形をとります。
want ~してほしい
allow / permit 許す
cause 原因となる
encourage 励ます
force 無理やり~させる
ask 頼む
persuade 説得する
request / require 要求する
など
注意
問題なさそうにみえても、この形をとらない述語動詞もあるので注意が必要です。
× I suggested him to use this computer.
○ I suggested to him that he (should) use this computer.
suggestを使うと that 節内の動詞は 、イギリス英語では〈should + 動詞の原形〉、アメリカ英語では動詞の原形を使うことがあります。
その他、次の動詞もこの形をとりません。
demand ~を求める
explain ~を説明する
hope ~と望む
propose ~を提案する
insist ~と主張する
など
問題
英語で言いましょう。
1. 私はあなたに彼女と一緒にそこに行っていただきたいです。
2. これのおかげで私たちは容易にコミュニケーションができました。
3. 彼は私に一人でそこに行かないように言いました。
4. 誰も彼女をパーティーに来させることは出来ません。
5. 彼女は私にこの本を読むように勧めました。
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