ゼロからやり直し英文法

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ゼロからやり直し英文法 |Lesson 27  仮定法 Unit 5  現在実現しないことへの願望

今回は仮定法についてお伝えします。

 

まずは「法」とは何かについて確認しましょう。

 

「法」とは

話者が「自分が話す内容についてどのように思っているか」を示す動詞の形を「」と呼びます。

 

直説法仮定法命令法の3つがあり、違いは次の通りです。

 

1.直説法

話者が「事実だ」と考えている内容を述べる際に用いられます。

多くの文は直説法です。

 

2.仮定法

話者が「事実ではない」「実現の可能性はほぼない」と考えている内容を述べる際に用いられます。

 

3.命令法

話者の「命令や要求」などを述べる際に用いられます。

 

文の種類 (大きく分けて、平叙文、疑問文、命令文、感嘆文の4種類) の一つとして考えられるときは、「命令文」と呼ばれます。

 

 

 

Lesson 27では仮定法について説明します。

 

ここ大事!

仮定法では、「現実ではない」と考えていることを、時制を一つ前にずらすことで表します。

 

丁寧な表現として使われることもあります。

 

 

 

話者の判断なので、同じ内容でも人によって直説法か仮定法かが違うこともあります。

 

話者があり得ることだと思えば直説法で、ほぼあり得ないことだと思えば仮定法で表します。

 

 

各ユニットで説明するのは次の通りです。

Unit 1 

直説法と仮定法の違い

 

Unit 2 

現在の仮定(仮定法過去)

「もし今~なら、(今)…だろうに」

 

Unit 3 

過去の仮定(仮定法過去完了)

「もしあの時~だったら、(あの時)…だったろうに」

 

Unit 4 

if節と主節で時制が異なる場合の仮定

if節は過去の仮定

主節は現在の仮定

「もしあの時~だったら、今…だろうに」

 

Unit 5 

現在の事実に反したり、実現できそうもないことへの願望

if 節はなく、主節のみ

「今~であればいいのに」

 

Unit 6 

過去における事実に反することや、過去において実現しなかったことへの願望

if 節はなく、主節のみ

「あの時~だったらよかったのに」

 

Unit 8

未来のことについて「仮に~なら」と仮定

実現の可能性がほぼない場合だけでなく、可能性がある場合の仮定を表すこともある

 

Unit 9

as if を使った仮定法

「まるで~のように」

「まるで~したかのように」

 

Unit 10

if を使わない仮定法

 

 

 

Unit 5 では現在の事実に反したり、実現できそうもないことへの願望を wish を使って伝える仮定について説明します。

 

これまでは「もし~なら[だったら]、…(だった) のに」のように2つの節で成り立つ文についてお伝えしました。

 

Unit 5ではそのうち「もし~だったら」の節だけを「~だったらなあ」という願望を表す文についてお伝えします。

 

動詞の形は次の通りです。

 

S wish S' + (助)動詞の過去形 .

今~ならいいのに

 

 

 

 

例文で確認しましょう。

1.  I wish he were outgoing.

 彼が社交的だったらいいのに(と私は願う)。

(実際は社交的ではない)

 

~だったらいいのに」と思っている

 

実際は社交的ではないので仮定法で表す

 

現在の事実と違うことを過去形で表す

 

現在形から過去形へ時制を一つずらす

 

ここ大事!

wish の後に節(SVを含む2語以上) を続ける場合、通例仮定法を続けて実現しないことへの願望を表します。

 

wish はいつも仮定法を表すわけではなく、次のような場合は現実にあり得ることとして直説法で表します。

 

不定を伴う場合

I wish to see you again.

あなたにまたお会いしたいです。

 

★ wish to do は want to do より丁寧な表現

 

 

② 目的語に名詞を続けて、第3文型(SVO)や第4文型(SVOO)で使われる場合

I wish good health to you. (第3文型)

=I wish you good health. (第4文型)

あなたの健康を祈ります。

 

 

 

2.  I wish I were a kid again.

 子どもに戻れたらなあ。

 (直訳:私がもう一度子どもになれたらなあ)

 

~だったらいいのに」と思っている

 

実際は子どもにはなれないので仮定法で表す

 

現在の事実と違うことを過去形で表す

 

現在形から過去形へ時制を一つずらす

 

仮定法では be動詞は通例 were を用いる

 

 

 

3.  I wish I could help you.

 あなたを助けることができたらいいのに。

 (実際には助けられない)

 

~だったらいいのに」と思っている

 

実際は助けられないので仮定法で表す

 

このように、仮定法謝罪や残念な気持ちを表すことができます。

 

現在の事実と違うことを過去形で表す

 

現在形から過去形へ時制を一つずらす

 

 

比較

3'.  I hope I can help you.

 あなたを助けることができたらいいと思っています。

 

可能性があると思っているときは、動詞は hope を使い、後ろの節は直説法で表します。

 

 

 

 

問題

英語で言いましょう。

1.  彼がもっと社交的だったらいいのに(と私は願う)。

(実際は社交的ではない)

 

2.  子どもに戻れたらなあ。

 

3.  あなたを助けることができたらいいのに。

 (実際には助けられない)

 

 

こちら↓も参考にしてください。

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