「どちらが品質がいいか」「どちらが年上か」「どれが一番似合うか」など、比較する機会は多いと思います。Lesson 13では比較表現についてお伝えします。
英語では形容詞や副詞を変化させて比較しますが、その形は以下の3種類です。
原級: 比較変化しない元の形 例)tall
比較級:2人または2つを「~より…だ」と比較するときの形 例)taller
最上級:3人または3つ以上を「~の中で最も…だ」と比較するときの形 例) tallest
英語の比較表現には、何をどのように比較するかによって以下の3種類があります。
1.2人または2つを「~より…だ」と比較するとき
比較級+than~
2.3人または3つ以上を「~の中で最も…だ」と比較するとき
最上級+of / in / among / that+関係代名詞節など
3.「AはBと同じくらい…だ」と同程度であることを表すとき(同等比較)
A…as+原級(+名詞)+as B
比較変化
形容詞や副詞の比較変化には、「規則変化」と「不規則変化」の2種類があります。
1.規則変化
「-er、-est 型」と「more+原級、most+原級型」の2種類があります。ざっくり分けると短めの単語が「-er、-est 型」、長めの単語が「more+原級、most+原級型」ですが、長さだけで決まるわけではないので、辞書で確認するようにしましょう。
音節
それぞれの単語は、一つまたは二つ以上の音節に分かれます。
音節とは最小の単位のことで、通常一つの音節に一つの母音が含まれます。
辞書には音節ごとに「・」で区切られています。
例)hap・py (happyは2音節) 幸せな
(1) -er、-est 型
どのように-er、-estをつけるかには以下の4つのタイプがあります。
①原級の語尾に-er、-estをつける
例)fast - faster - fastest (形) 速い、(副) 速く
②原級が-eで終わっているときは -r、-stをつける
例)large - larger - largest (形) 大きい
③原級が「子音字+y」で終わっているときは yを i に変えて-er、-estをつける
例)easy - easier - easiest (形) 容易な
④原級が「短母音+子音字」で終わっているときは子音字を重ねて-er、-estをつける 例)big - bigger - biggest (形) 大きい
*短母音とは、伸ばさずに短く発音する母音のことです。
1音節の語:
tall - taller - tallest (形) 背が高い
old - older - oldest (形) 年をとった、古い
young - younger - youngest (形) 若い
など
2音節の語:
eas・y - easier - easiest (形) 容易な
sim・ple - simpler - simplest (形) 単純な
など
(2) more+原級、most+原級型
2音節の語
fa・mous - more famous - most famous (形) 有名な
など
3音節以上の語
pop・u・lar - more popular - most popular (形) 人気のある
など
-lyで終わっている語
slowly - more slowly - most slowly (形) ゆっくりと
など
2.不規則変化
原級:good(形) よい、well(形) 健康な (副)上手に
比較級: better
最上級: best
原級:bad(形) 悪い、ill(形) 病気の (副)悪く、badly(副) ひどく
比較級: worse
最上級: worst
原級:many(形) 数が多い、much(形) 量が多い
比較級: more
最上級: most
*規則変化の「more+原級」のmoreとの違いに注意しましょう。
原級:little(形) 少量の (副) 少し
比較級: less
最上級: least
今回は「Aは Bと同じくらい…だ」「AはBほど…ではない」という意味の比較表現(同等比較と呼びます)についてお伝えします。
同等比較の形
同等比較は〈A…as+原級(+名詞)+as B … 〉で表します。
「Bと同じくらい…だ」と、B を基準に A について述べる表現なので、話し手も聞き手も B について知っているという前提の表現です。
1. My brother is as tall as I〔me〕.
私の兄は私と同じくらいの背丈です。
ここ大事!
1. as の後は共通している語を省略します。
~ as I ( am ).
2. ただし、as の後に代名詞が続く場合、特に口語では主格( I ) ではなく目的格 ( me ) が使われる傾向があります。
比較
He is tall. / I am tall. は相対的に背が高いことを表しますが、同等比較の文は背丈が同じくらいだと述べているだけなので、実際に背が高いかどうかは分かりません。
2. I ran as fast as Mary (did).
私はメアリーと同じくらい速く走りました。
ここ大事!
動詞を省略して as Mary とすることもできますが、動詞を残す場合は ran(run の過去形) の代わりに did のような助動詞を使います。これを代動詞と呼びます。
代動詞には以下の3種類があります。
do 現在形の動詞の代わり 例)run
does 3単現の s のついた動詞の代わり 例)runs
did 過去形の動詞の代わり 例)ran
3. She has as many CDs as I (do).
彼女は私と同じくらい多くの CD を持っています。
ここ大事!
as … as の間に many CDs のように「形容詞+名詞」を入れることもあります。
4. The population of this city is twice as large as that of that city.
この市の人口は、あの市の(人口の)2倍です。
that は代名詞で、前述の the population の代わりに使われています。
よろしければこちら↓を参考にしてください。
ここ大事!
「○倍」と言いたい時には、as … as の前に、twice (2倍)、half (半分)、three times (3倍) などを使います。3倍以上は ○ times で表します。
分数の表し方
分数は、分子を整数、分母を序数で表します。分子が複数のとき、分母の序数に複数の s がつきます。
3分の 1 : one-third
3分の 2: two-thirds
5. I cannot speak English as fluently as Mary (can).
私はメアリーほど流暢に英語を話すことができません。
〈A…not as+原級(+名詞)+as B … 〉は「AはBほど…でない」という意味を表します。
問題
英語で言ってみましょう。
1. 私の兄は私と同じくらいの背丈です。
2. 私はメアリーと同じくらい速く走りました。
3. 彼女は私と同じくらい多くの CD を持っています。
4. この市の人口は、あの市の(人口の)2倍です。
5. 私はメアリーほど流暢に英語を話すことができません。
同等比較を使うと「同じくらい」や「○倍」と比較することができます。
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