今回は不定詞の副詞的用法についてお伝えします。
まずは不定詞について確認しておきましょう。
不定詞〈to + 動詞の原形〉とは:
「~詞」と呼ばれますが、単語の意味や役割によって分けられる10の品詞には含まれません。
動詞の働き方の一つで、文中で名詞、形容詞、副詞の役割をします。
このように品詞が一つに定まらないことから、不定詞と名付けられたともいわれています。
ここ大事!
不定詞は動詞の機能や性質も持っているため、次のような場合もあります。
1.目的語や補語、修飾語を後に続ける
2.文中の主語や目的語とは別に、不定詞の意味上の主語や目的語がある
3.進行形、受動態、完了形の形がある
今回は副詞的用法についてお伝えします。
不定詞の副詞的用法とは:
不定詞を含む語句が副詞の働きをし、名詞以外の語句(動詞、形容詞、副詞など)や、文全体などを修飾します。
主に次の4つのいずれかの意味で使われます。
1. 目的「~するために」(動詞を修飾)
1. She studied hard to be an interpreter.
彼女は通訳になるために一生懸命勉強しました。
2. He listened attentively in order not to miss a word.
ひと言も聞き洩らさないために彼は注意深く聞きました。
補足
1.in order to ~ を使うと、不定詞の「目的」の意味が明確になります。
2.「~しないために」という否定の意味を表す際は、to の前に not を置きます。
2.「結果」「…してその結果…」(動詞を修飾)
3. She grew up to be a doctor.
彼女は成長して医者になりました。
4. He ran to the station, only to find that the train had already left.
彼は駅まで走りましたが、列車はすでに出発していました。
ここ大事!
only to do を「結果」として使うと「結局は…するだけだった」という意味で、失望、驚きなどを表します。
「目的」として「ただ~するためだけに」という意味で使うこともできます。
比較
不定詞が「目的」と「結果」のどちらを表しているかは、文意から判断します。
「目的」は意図的にその動作や行為を行ったのに対し、「結果」は予想外の出来事を表します。
3.「感情の原因」「~して…」(形容詞を修飾)
5. She was surprised〔sorry〕 to hear the news.
彼女はその知らせを聞いて驚きました〔残念でした〕。
6. I am happy〔glad / delighted / pleased〕 to see you again.
またあなたにお会いできて嬉しいです。
4.「判断の根拠」「~するとは…」(形容詞や文などを修飾)
7. He must be kind to accept the offer.
その申し出を受けるとは、彼は親切に違いありません。
8. Your company must be doing well to make such a decision.
そのような決定をするとは、あなたの会社は業績がいいに違いありません。
do well: 業績が良い、うまくいく
問題
英語で言いましょう。
1. 彼女は通訳になるために一生懸命勉強しました。
2. ひと言も聞き洩らさないために彼は注意深く聞きました。
3. 彼女は成長して医者になりました。
4. 彼は駅まで走りましたが、列車はすでに出発していました。
5. 彼女はその知らせを聞いて驚きました〔残念です〕。
6. またあなたにお会いできて嬉しいです。
7. その申し出を受けるとは、彼は親切に違いありません。
8. そのような決定をするとは、あなたの会社は業績がいいに違いありません。
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