今回は動名詞の意味上の主語についてお伝えします。
まずは動名詞について確認しておきましょう。
動名詞〈動詞の原形 + ~ing〉とは:
■ 「~詞」と呼ばれますが、単語の意味や役割によって分けられる10の品詞には含まれません。
■ 動詞の働き方の一つで、動詞が名詞に変化したもので、「~すること」という意味を表します。
文中で、主語、補語、目的語として使われます。
■ 不定詞の名詞的用法と共通点が多いですが、異なる点もあります。
詳しくはLesson 21 で説明いたします。
ここ大事!
動名詞は動詞の機能や性質も持っているため、次のような場合もあります。
1.目的語や補語、修飾語を後に続ける
2.文中の主語や目的語とは別に、動名詞の意味上の主語や目的語がある
3.受動態、完了形の形がある
動名詞の意味上の主語
今回は動名詞の意味上の主語についてお伝えします。
動詞と同様、動名詞にも「動作主」がいます(あります)。
文の主語と区別して「意味上の主語」と呼ばれています。
ここ大事!
動名詞の意味上の主語と文の主語が異なる時は、動名詞の前に意味上の主語の所有格または目的格を置きます。
所有格はフォーマルで、目的格の方が口語的です。
1. I do not like my son【my son's】smoking.
私は息子が喫煙することが好きではありません。
好きではないのは文の主語の I 、喫煙するのは動名詞の意味上の主語の my son
2. My son likes me【my】 wearing sunglasses.
私の息子は私がサングラスをかけることが好きです。
好きなのは文の主語の my son、サングラスをかけるのは動名詞の意味上の主語の me【my】( I )
不定詞との比較
〈SVO+to不定詞〉の形は、文の目的語が不定詞の意味上の主語になります。
ただし、この形を取ることができる述語動詞は限られています。
こちら↓を参考にしてください。
3. The girl's speaking Chinese surprised her mother.
その少女が中国語を話したので、母親は驚きました。
(その少女が中国語を話すことが、彼女の母親を驚かせました。)
動名詞の意味上の主語は the girl
ここ大事!
動名詞句が文の主語になっている場合、動名詞の意味上の主語は所有格を使います。
目的格は使えません。
動名詞の意味上の主語を示さない場合
■ 文の主語と同じ場合
4. Would you mind opening the window?
窓を開けていただけますか。
(あなたは(あなたが)窓を開けることを気にしますか。)
動名詞の意味上の主語は、文の主語と同じ you
比較
5. Would you mind me【my】 opening the window?
窓を開けてもいいですか。
(あなたは、私が窓を開けることを気にしますか。)
気にするのは文の主語の you、窓を開けるのは動名詞の意味上の主語の me【my】( I )
■ 文の主語、または目的語と同じ場合
6. Thank you for coming.
(あなたが)来てくれてありがとう。
動名詞の意味上の主語は、文の目的語と同じ you
■ 言わなくてもわかる場合
7. My dream is becoming a pilot.
私の夢は(私が)パイロットになることです。
動名詞の意味上の主語は my dream を持っている I
■ 一般の人々の場合
8. Being a perfectionist is sometimes stressful.
完璧主義でいることは、時にはストレスを伴います。
動名詞の意味上の主語は一般の人々
問題
英語で言いましょう。
1. 私は息子が喫煙することが好きではありません。
2. 私の息子は私がサングラスをかけることが好きです。
3. その少女が中国語を話したので、母親は驚きました。
(その少女が中国語を話すことが、彼女の母親を驚かせました。)
4. 窓を開けていただけますか。
(あなたは(あなたが)窓を開けることを気にしますか。)
5. 窓を開けてもいいですか。
(あなたは、私が窓を開けることを気にしますか。)
6. (あなたが)来てくれてありがとう。
7. 私の夢は(私が)パイロットになることです。
8. 完璧主義でいることは、時にはストレスを伴います。
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こちら↓も参考にしてください。