『文法』は言語全体のルールですが、特定の単語や語句にのみ当てはまるルールを『語法』と呼びます。
これまでの文法の Lesson で語法についても説明している場合もあります。
Lesson 34 では、特に注意が必要な名詞の語法についてお伝えします。
Unit 7 では使い分けに注意が必要な「予約」と「料金・給料」を表す名詞についてお伝えします。
日本語訳はほぼ同じでも、英語では使い分ける単語があります。
意味を知っているだけでは十分とはいえません。どんな時に使うかにも注意しましょう。
例文で確認しましょう。
(1) 「予約」を表す名詞
1. I made a reservation[booking] for four people at 6:30 pm.
私は午後6時30分に4人の予約をしました。
★reservation(可算名詞)[booking(可算名詞・不可算名詞)] は,ホテルの部屋,席,乗り物などの予約を表す。booking は主にイギリスで使われる。
2. I have a 2 p.m. appointment with the dentist.
私は午後2時に歯医者の予約があります。
★appointment(可算名詞) は,時間・場所を決めて人と会う約束や,病院・美容院などの予約を表す。
(2) 「料金・給料」を表す名詞
料金
3. Is there an extra charge for gift wrapping?
贈答用の包装は別料金ですか。
★charge(可算名詞・不可算名詞) は,クリーニング代,電気代,ホテル代などのサービスに対する手数料・使用料を表す。
4. The fare is 1,000 yen per person.
運賃は一人当たり千円です。
★fare(可算名詞・不可算名詞) は,バス,列車,タクシーなどの乗り物の運賃を表す。
5. The lawyer did not accept any fee.
その弁護士はいっさい報酬を受け取りませんでした。
★fee(可算名詞) は,医者,弁護士などの専門職への報酬,謝礼を表す。
6. The shipping cost is included in the price.
送料は価格に含まれています。
★cost(可算名詞・不可算名詞) は,購入,生産,維持,治療などの特定の場合にかかる諸経費を表す。
★price(可算名詞・不可算名詞) は,個々の品物の値段や価格を表す。
7. She lives within her income.
彼女は収入の範囲内で生活しています。
★income(可算名詞・不可算名詞) は,定期的な収入・所得,特に年収を表す。
8. He has a huge salary.
彼は非常に高い給料をもらっています。
★salary(可算名詞・不可算名詞) は,会社員や教師などの事務職・専門職の人に月給・年棒などで支給される固定給を表す。
9. He gets daily wages.
彼は日給をもらっています。
★wage(s)(可算名詞) は多くの場合複数形で使われ,主に工場労働者,作業員などの肉体労働者に時給・日給・週休などで支給される賃金を表す。
10. He often works overtime for no pay.
彼はよくサービス残業をします(賃金なしで時間外勤務をします)。
★pay(不可算名詞) は,「給料・賃金」を広く表す語で,salary や wage(s) の口語的な語。
その他の「料金」を表す単語:
・admission(不可算名詞) 入場料,入館料,入会料金
・rent(可算名詞・不可算名詞) 家賃
・expense(不可算名詞) 主に原価以外の経費,出費,代価,支出
・expenditure(可算名詞・不可算名詞) expense より格式的。「公共支出」など,特定の目的のための大規模な支出に用いられる。
問題
英語で言いましょう。
1. 私は午後6時30分に4人の予約をしました。
2. 私は午後2時に歯医者の予約があります。
3. 贈答用の包装は別料金ですか。
4. 運賃は一人当たり千円です。
5. その弁護士はいっさい報酬を受け取りませんでした。
6. 送料は価格に含まれています。
7. 彼女は収入の範囲内で生活しています。
8. 彼は非常に高い給料をもらっています。
9. 彼は日給をもらっています。
10. 彼はよくサービス残業をします(賃金なしで時間外勤務をします)。
前の記事はこちら↓