今回は不定詞を使った〈too ~ to do〉と〈~ enough to do〉の構文についてお伝えします。
まずは不定詞について確認しておきましょう。
不定詞とは:
「~詞」と呼ばれますが、単語の意味や役割によって分けられる10の品詞には含まれません。
動詞の働き方の一つで、文中で名詞、形容詞、副詞の役割をします。
このように品詞が一つに定まらないことから、不定詞と名付けられたともいわれています。
ここ大事!
不定詞は動詞の機能や性質も持っているため、次のような場合もあります。
1.目的語や補語、修飾語を後に続ける
2.文中の主語や目的語とは別に、不定詞の意味上の主語や目的語がある
3.進行形、受動態、完了形の形がある
今回は〈too ~ to do〉と〈~ enough to do〉の構文についてお伝えします。
ここ大事!
■ to不定詞の意味上の主語や目的語は、文の別の要素と共有しているため(例: 文の主語と不定詞の意味上の目的語を兼ねる)どれが不定詞の意味上の主語や目的語かは文意から判断します。
■ 〈so ~ that .... 〉を使ってほぼ同じ意味を表すことが可能です。
that節内は必要な文の要素がすべてそろった完全な文です。
1.〈too ~ to do〉
・・・するには~すぎる / あまりに~なので・・・できない
■ 文の形は肯定文ですが、否定の内容を表します。
1. She was too tired to walk.
= She was so tired that she could not walk.
彼女はあまりにも疲れていて歩けませんでした。
■ 〈too ~ to do〉の文の to walk の意味上の主語は、文の主語と同じ she です。
■ walk は自動詞なので、目的語は必要ありません。
★彼女が疲れていた。彼女が歩けなかった。
2. This bag is too heavy for me to carry.
= This box is so heavy that I cannot carry it.
このカバンはあまりにも重たいので私は運ぶことができません。
ここ大事
「~にとって」と特定する場合は、〈for +人〉で表します。
一般論の場合は必要ありません。
■ carry の意味上の主語は for me
〈too ~ to do〉の文に〈for +人〉 が書かれていない場合、意味上の主語は一般の人なので、状況によって we / you / they などで表します。
■ carry は他動詞なので目的語が必要です。
■ 〈too ~ to do〉の文の this bag が文の主語と carry の意味上の目的語を兼ねています。
★そのカバンが重たい。そのカバンを私が運ぶ
■〈so ~ that ....〉の文では、目的語の this bag を代名詞 it で表しています。
2.〈~ enough to do〉
・・・するのに十分~だ / 十分~なので・・・
〈so ~ that .... 〉を使ってほぼ同じ意味を表すことが可能ですが、形容詞によっては書きかえると不自然な場合もあります。
3. This tent is large enough to sleep in.
=This tent is so large that we can sleep in it.
このテントは私達が寝るのに十分な大きさです。
■ sleep の意味上の主語は一般の人
〈too ~ to do〉の文は〈for +人〉で限定されていないので、意味上の主語は一般の人です。状況によって we / you / they などが主語だと考えられます。
■ sleep は自動詞なので目的語 (this tent) の前に前置詞 in が必要です。
(本来、sleep in this tent の 語順ですが、前置詞 in の目的語の this tent が前に置かれています。)
■〈too ~ to do〉の文では、this tent が文の主語と in の意味上の目的語を兼ねています。
★そのテントが大きい。そのテント(の中)で寝る。
■〈so ~ that ....〉の文では、目的語の this tent を代名詞 it で表しています。
4. Are you old enough to drink?
(〈so ~ that ....〉に書きかえられません)
あなたはお酒を飲める年齢ですよね?
(あなたはお酒を飲むのに十分な年齢ですよね?)
■ drink の意味上の主語は you
■ drink はここでは自動詞なので目的語は必要ありません。
■ you が文の主語と drink の意味上の主語を兼ねています。
★あたながある年齢に達している。あなたがお酒を飲む。
問題
英語で言いましょう。
1. 彼女はあまりにも疲れていて歩けませんでした。
2. このカバンはあまりにも重たいので私は運ぶことができません。
3. このテントは私達が寝るのに十分な大きさです。
4. あなたはお酒を飲める年齢ですよね?
(あなたはお酒を飲むのに十分な年齢ですよね?)
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