今回は否定を表す文についてお伝えします。
否定を表す文には、次の種類があります。
Unit 1 完全否定
★「~ではない」と完全に否定する
使用する語句:
・ not
・ never
・ no
Unit 2 準否定
★「ほとんど~ない」と頻度や程度が少ないことを表す
使用する語句:
・ hardly /scarcely / seldom / rarely
・ few / little
Unit 3 部分否定と全否定
★「すべてが[いつも、両方とも]~というわけではない」と一部分を否定する部分否定
使用する語句:
・ not + all / every / both / always / necessarily / competely など
★「まったく[両方とも]~ではない」と全体を否定する全否定
使用する語句:
・ none / nobody / no ~ / nothing / neither / not ~ any[either]
Unit 4 二重否定
★否定語を2つ使うことで「肯定」の意味になる
使用する語句:
・ no ~ not
・ never … without ~
・ not unusual
Unit 5 否定の構文
・ not を使った構文
・ no を使った構文
・ 否定語を使わない構文
Unit 1では「~ではない」と完全に否定する完全否定についてお伝えします。
次の3つの語を使います。
1. not
2. never
3. no
1.not を使った否定
★ not 自体は副詞ですが、一般動詞の否定文では助動詞と一緒に使うため、動詞の形は原形になります。
★ not には、次の2つの働きがあります。
(1) 文否定
述語動詞や助動詞を否定して「~ではない」と文全体を否定する働き
1. He is not from Italy.
彼はイタリア出身ではありません。
2. My brother does not like tennis.
私の兄はテニスが好きではありません。
(2) 語否定
その語句の前に置いて、文全体ではなく特定の語句や節を否定する働きがあります。
3. I am from Japan, not from China.
( = I am not from China, but from Japan.)
私は中国ではなく日本の出身です。
4. Our teacher told us not to open our textbooks.
先生は私達に教科書を開けないように言いました。
5. I studied hard, not because I was told to, but because I wanted to.
( = I studied hard because I wanted to, not because I was told to.)
私は、そう言われたからではなく、そうしたかったから一生懸命勉強しました。
注)繰り返しを避けるため、不定詞の to の後に前述の動詞句( study hard ) が省略されています。これを代不定詞といいます。
不定詞については、こちら↓を参考にしてください。
こことても大事!
〈動詞+that節〉の not の位置に注意しましょう。
主節に not をつける動詞と that節に not をつける動詞があります。
(1) 主節に not をつける動詞
6. I do not think that the information is true.
私はその情報は事実ではないと思います。
注) 次の動詞は、 that節ではなく主節に not をつけるのが普通です。
think、believe、guess、suppose、imagine、expect など
(2) that 節に not をつける動詞
7. I hope that the project will not be delayed.
私はそのプロジェクトが延期されないことを望んでいます。
注) 次の動詞は 、主節ではなくthat節に not をつけるのが普通です。
hope、wish、fear、be afraid など
こちら↓も参考にしてください。
2.never を使った否定
★ never も副詞で、not と違い単独で使うため、一般動詞の否定文では動詞に 3単現の sがつくことがあります。
★ neverは、not と ever 一緒になった語で、主に「一度も~ない、まったく~ない」という意味で否定の状態が一定期間続く場合に使われます。
never の位置に注意しましょう。
(1) 〈never + 一般動詞〉
8. MIke never gets angry.
マイクは決して怒りません。
(2) 〈be 動詞 + never〉
9. You are never too old to learn.
何歳からでも学ぶことはできます。(ことわざ)
(直訳:学ぶのに年を取り過ぎているということはありません。)
(3)〈助動詞 + never + 動詞の原形〉
10. I will never forget your kindness.
私は決してあなたの親切を忘れないでしょう。
(4)〈have[has] + never + 過去分詞〉
11. She has never been abroad.
彼女は一度も海外へ行ったことがありません。
注)abroad は副詞なので、前置詞は不要です。
× to abroad
3.no を使った否定
★ 後ろに名詞を伴って「1つ[1人、少し]の…も~ない」という意味で使い、名詞の数や量がゼロであることを表します。
★ 〈no + 名詞〉は〈not ~ any + 名詞〉〈not ~ a + 単数名詞〉とほぼ同じ意味を表します。
(1) 〈no + 可算名詞〉
12. I have no sisters.
(= I do not have any sisters.)
私には姉妹がいません。
13. I have no wife.
( = I do not have a wife.)
私には妻がいません。
注)複数名詞が続くことが多いですが、本来一人[ひとつ]しかない名詞の場合は単数形が続きます。
(2)〈no + 不可算名詞〉
14. There is no argument.
( = There is not any argument.)
議論の余地がありません。
問題
英語で言いましょう。
1. 彼はイタリア出身ではありません。
2. 私の兄はテニスが好きではありません。
3. 私は中国ではなく日本の出身です。
4. 先生は私達に教科書を開けないように言いました。
5. 私は、そう言われたからではなく、そうしたかったから一生懸命勉強しました。
6. 私はその情報は事実ではないと思います。
7. 私はそのプロジェクトが延期されないことを望んでいます。
8. マイクは決して怒りません。
9. 何歳からでも学ぶことはできます。(ことわざ)
10. 私は決してあなたの親切を忘れないでしょう。
11. 彼女は一度も海外へ行ったことがありません。
12. 私には姉妹がいません。
13. 私には妻がいません。
14. 議論の余地がありません。
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