今回は過去完了形 (had+過去分詞) についてお伝えします。
過去完了形の説明の前に、現在形、過去形、未来形、現在進行形、過去進行形、未来進行形、現在完了形、現在完了進行形について簡単に確認しておきましょう。
なお、時制を考えるときには、その動詞が状態動詞か動作動詞かに注目しましょう。
状態動詞と動作動詞については、こちら↓を参考にしてください。
現在形
状態動詞:
現在を中心にした持続的な状態や性質
動作動詞:
現在を中心にした習慣や反復的動作
など
過去形
状態動詞:
過去のある一定期間の状態
動作動詞:
1.過去に~したという一度だけの動作や出来事
2.過去の習慣や反復的動作
未来形
状態動詞:
未来のある一定期間の状態
動作動詞:
未来に起こる動作や出来事
現在進行形
主に動作動詞:
今まさに行われている動作
など
過去進行形:
主に動作動詞:
過去のある時点に行われていた動作
など
未来進行形
主に動作動詞:
未来のある時点に進行中であるはずの動作
など
現在完了形
過去の出来事や事柄などが現在に何らかの影響を与えている動作や状態
次の3つの用法に分けられます。
★状態動詞か動作動詞かにも注目しましょう。
1.継続 「今までずっと~だ」
主に状態動詞
一部の動作動詞
2.経験 「今までに~したことがある」
主に動作動詞
一部の状態動詞
3.完了・結果「今~したところだ」
動作動詞
現在完了進行形
動作動詞
過去に始めた動作の継続
今後もその動作が続くことを暗示
ここ大事!
「過去完了形」は「現在完了形」の「現在」と「過去」の関係をスライドさせて、「過去」と「さらに過去」の関係を表していると考えることができます。
なお、現在まで影響があれば「現在完了形」を使うため、「過去完了形」は現在との繋がりがない(現在は違う)ことを表します。
今回は、「過去完了形の継続」についてお伝えします。
1.状態動詞
過去のある時点までの状態の継続は、主に状態動詞を使って表します。
1. She had lived in Kyoto for ten years before she moved to Tokyo.
彼女は東京に引っ越すまでは、京都に10年間住んでいました。
2. I had been an English teacher for many years before the pandemic.
私はパンデミックまでは長年英語の講師をしていました。
3. My sister had been dead for 10 years when he knew the fact.
彼がその事実を知ったのは姉が亡くなって10年経ったときでした。
(直訳:彼がその事実を知ったとき、私の 姉は10年間ずっと亡くなった状態が続いていました。)
4. How long had you worked as a banker when you chagned jobs?
転職したとき、あなたはどのくらい銀行員として働いていましたか?
I had worked for five years.
私は5年間働いていました。
注意
転職するのは、前の会社から次の会社へ替わるため、jobs のように複数になります。
このような名詞を「相互複数」と呼びます。
「相互複数」については、こちら↓を参考にしてください。
2.動作動詞
① 否定文で「ずっと~していない」というときは、動作動詞も使われます。
5. I had not seen her for several years when we met by accident two years ago.
2年前に偶然出会ったとき、私は何年も彼女に会っていませんでした。
meet by accident: 偶然会う
「継続」と一緒に使われる語句:
for(~の間) : 期間
前置詞なので後ろに名詞を伴います。
before (~まで): 時点
前置詞と接続詞の用法があります。
前置詞の後には名詞を、接続詞の後には〈S+V〉を伴います。
How long …? (どのくらい…?)
問題
英語で言いましょう。
1. 彼女は東京に引っ越すまでは、京都に10年間住んでいました。
2. 私はパンデミックまでは長年英語の講師をしていました。
3. 彼がその事実を知ったのは姉が亡くなって10年経ったときでした。
(直訳:~ 姉は10年間ずっと亡くなった状態が続いていました。)
4. 転職したとき、あなたはどのくらい銀行員として働いていましたか?
私は5年間働いていました。
5. 2年前に偶然出会ったとき、私は何年も彼女に会っていませんでした。
過去完了形は現在との繋がりはないことに注意しましょう。
前の記事はこちら↓
次の記事はこちら↓
こちら↓も参考にしてください。